最後に、テストの機能として、教師側の「指導機能」と学習者側の「学習機能」について触れておきます。テストは、それを実施する教師の立場から見た「指導機能」と、テストを受ける学習者の立場から見た「学習機能」という異なる機能を持っています（土屋・広野, 2000）。

教師側の「指導機能」としては、1) 学習への動機付け、 2) 学習者の達成度や進歩の状況の評価、 3) 教師自身へのフィードバック、 4) 成績付けがあります。

教師は、成績をつけるための手段としてテストを見がちですが、テストは、「学習への動機付け」と「教師自身へのフィードバック」という重要な情報を教師にもたらします。教師は、テストがもたらす情報から、指導方法をチェックし、より良い指導に改善することができるのです。