採点時に入ってくる誤差もあります。ライティングの採点で、英文が乱暴な字で書かれていて、読みにくいと採点者が感じ、点数を下げたとします。もし前もって考えていた評価基準に「字の美しさ」を入れていないときには、本来の点数よりも低い点数をつけることになり、これも誤差と考えられます。また、採点開始時には基準を厳密に適用していた教師が、時間がたつにつれて疲れ、だんだん採点が甘くなったり厳しくなったりすることもあります。これも誤差でしょう。

　誤差を避ける対策も挙げておきます。「字の美しさ」に採点が影響されないためには、評価基準を明確にして、字の美しさによっては点を上下させないことを注意事項に挙げておくことができます。採点時の疲労の影響を防ぐには、ある一定数の採点を行ったら休憩を取るようにしておくとよいでしょう。