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「よい」テストの条件:妥当性、信頼性、実用性
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■ テストの「観測得点」が受験者の能力をすべて反映しているとは限りません。「観測得点」とは、その受験者がテストを受けて実際にとった点数のことです。「信頼性」とは、「観測得点」の中に「真の得点」が占める割合を言います。

■ 「観測得点」の中には「誤差」が含まれています。つまり、「観測得点」は「真の得点」と「誤差」から成り立っています。

たとえば、多肢選択式テストで正解がわからず、鉛筆を転がして回答したら、それがたまたま正解だったということがあります。このようなまぐれあたりのことを、「当て推量」と言います。当て推量によって正解を得たとしても、それはその受験者の実力ではありません。したがって、本当の実力を知りたい場合は、観測得点から誤差を差し引かなければいけません。仮に、その受験者が10点をとったとしても、そのうちの2点はまぐれあたりだったのかもしれません。そうすると、この受験者の実力は8点ということになります。このように、テストにはつねに誤差がつきまといます。