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測定の標準誤差:1点の差には意味があるか
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得点には誤差が入っており、数点の差が誤差の範囲ならば、どのくらい得点が離れていたら2つの得点は違っていると言えるのでしょうか。これを考えるときに役立つのが、測定の標準誤差 (standard error of measurement) と呼ばれる概念です (Harvill, 1991参照)。

測定の標準誤差 (standard error of measurement) は、1人のテスト得点が誤差でどの程度変動するかを示し、一般にSEMと略します。SEMはStructural equation modeling (共分散構造分析) の略語としても使われますが、2つは全く異なるものですので、ご注意ください。

測定の標準誤差の式が式1です。

式1で出てくる値は、68%の確率での誤差の大きさ、68%の確率でのスコアのばらつきと考えらえます。この値の分は得点が上下する確率が高いということです。