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「よい」テストの条件:妥当性、信頼性、実用性
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□ 項目数を増やすことにより、信頼性が上がることがわかりました。しかし、悪い項目を減らすことにより(その結果として、項目数は減りますが)、信頼性が上がる場合があります。

■ 項目困難度(item difficulty)とは、正答率のことです。理想的な項目困難度は0.5といわれていますが、現実的には0.33〜0.67が適正範囲と考えるべきでしょう。

■ 項目弁別度(item discrimination)とは、学力のある者と学力のない者を区別する能力のことをいいます。問題が易しすぎると学力がある者も学力のない者も正解してしまい、両者が区別できなくなります。また、問題が難しすぎると両者とも正解できなくなり、やはり、区別できなくなります。

上の表で、項目困難度や項目弁別度の低い項目(1,2、10番)がそれぞれ削除されると、テストの信頼性係数は、削除前の信頼性係数(0.749)より上がります。たとえば、2番を削除した場合は0.803に、10番を削除した場合は0.756に、向上します。一般的には、項目数が減少すると信頼性係数は下がりますが、このように「悪い」項目を削除する場合は、(項目数が減少したとしても)信頼性係数は上がります。